現場
ろくろ職人に憧れて ②
大分県宇佐市に工房を構える松原竜馬さん、
お二人のつくる器は、使いやすく、食材に活気を与えてくれます。
なぜ、そんな雰囲気を持つ道具を作ることができるのでしょうか。
とても疑問です。
伺った話の中に、
お二人は共に、長崎県にある波佐見窯業学校(
「師匠たちの仕事姿が忘れられないんです。」
師匠たちとは、故・田沢大助さんと、故・中村平三さんという、
二人の師匠は「(ろくろ)賃挽き職人」
「師匠たちのろくろ姿は、本当にかっこよかったよね!」
と、二人は憧れを込めて言います。
賃挽きの職人は、1日に作ることができる生地(キジ)*の数によ
「その姿は、流れるようで、美しい、、、、」
と、師匠たちのろくろを挽く姿を、
現代の陶工として、活躍するお二人の脳裏には、
—–
ろくろ職人に憧れて②終わり
最終回③に続く
—–
生地(キジ)*とは、形作られた焼成前の器のことを言います。素焼もされておらず、粘土が乾燥した状態のため脆いです。水分を含むと崩れ、再び粘土に戻ります。
陶器作家、Awabi ware代表。1979年兵庫県淡路島生れ。武蔵野美術大学大学院彫刻コース修了。同大学助手、非常勤講師を経て、2010年に地元淡路島にUターンし、「民藝は可能か?」をテーマに器の制作を始める。2016年、株式会社あわびウェア設立。2018年民藝入門書を目指した「ミンゲイサイコウ」を立ち上げる。